適用事例紹介といいながら、業務フロー図の説明が長くなっていますが、大事なところだと思いますので解説を続けます
前回の法定調書・申請書・届出書等の作成フロー図を解説、ご理解いただけたでしょうか。
前回まで、不明なところは、問合せよりお問い合せください
今回は、報酬等の個人番号の取得フロー図を解説します
基本的な流れは、役職員の個人番号の取得フローと同じですが
・取扱部署が、人事取扱部署から経理取扱部署に変わっています
※中小規模事業者では、どちらも同じ担当者が対応しているケースが多いと思いますが一応フローでは別にしています
・役職員からの個人番号取得は、書類持参によることとしていますが、報酬等の取得の場合は、送付による取得としています
・役職員からの個人番号取得では、本人確認は持参(面談)で確認としていますが、送付によるため、本人確認書類も合わせて取得しています
それではフロー解説を始めます
個人番号の取得では
□マイナンバー制度導入に伴う個人番号の提供のお願い
□当社の経理担当宛の返信用封筒
を、支払先(個人)に配布して提出を求めます
提出物として、下記のいずれかを求めます
①「個人番号カード」のコピー(表裏両面のコピー)
②「通知カード」のコピーおよび「運転免許証」のコピー
③「個人番号が記載された住民票の写し」および「運転免許証」のコピー
個人番号の提供の要求又は本人確認に応じない場合のフローは、役職員のフローと同じですので省略します
支払先(個人)は受領後、
番号確認書類及び身元確認書類(前記①、②、③のいづれか)
を、同封の封筒に封入後に送付により提出していただきます
※機密保護、本人確認のため封緘し郵送などにより提出していただきます
届いた書類は、必ず事務取扱担当者が開封します
・個人番号が記載されている書類は、保管用のファイル(ボックスファイルなど)に閉じておくだけです(※簡単でしょう!)
“報酬の支払先個人番号ファイル”として、鍵付書庫に保管しておきます
※個人番号を使用する場合は、このファイルを参照して書類作成などします
※紙書類をファイル保管するのではなく、EXCEL表に記載して保管しておく方法もあります。この場合は、原本を破棄しましょう
本人確認に使用した番号確認書類及び身元確認書類(個人番号が記載されていないもの)は、保管する方法もありますが、保管することによる漏えい危険性と管理の手間を考慮して裁断破棄します
※役職員と違い後で、本人確認状況が分からなくなることを考慮すると保管する方がベターですがここは思い切って破棄することにしました
□特定個人情報等の取扱状況・運用状況の記録票 に記載し
・取扱状況・運用状況ファイル(ボックスファイルなど)に綴じこんでおきます
内容には個人番号が記載されていないため厳重に保管する必要はないですが一応鍵付保管庫に保管しておきましょう
※何か事故があった場合、状況を振り返って調べる必要があるときに使用します
※紙書類のファイルよりもEXCEL表に記載しておいた方が後で検索等便利ですのでできれば、EXCEL表を使用しましょう
次に、個人番号情報を保管して運用情報を記録します
□特定個人情報等の取扱状況・運用状況の記録票 に記載し
“取扱状況・運用状況ファイル”(ボックスファイルなど)に綴じこんでおきます
備考欄に
本人確認(運転免許証No 000000000000)
などとしておくといいでしょう
内容には個人番号が記載されていないため厳重に保管する必要はないですが一応鍵付保管庫に保管しておきましょう
※何か事故があった場合、状況を振り返って調べる必要があるときに使用します
※見出しが“別紙-1 :特定個人情報等の取扱状況・運用状況のチェックリスト”になっていますが“特定個人情報等の取扱状況・運用状況の記録票”のことです
何かあった場合はこの記録を調べてもらうことになると思いますのでしっかり記録しておきましょう
※紙書類のファイルよりもEXCEL表に記載しておいた方が後で検索等便利ですのでできれば、EXCEL表を使用しましょう
以上で報酬等の支払先の個人番号の取得フロー図は終わりです
あと、不動産の賃借人の個人番号の取得フロー図、配当の支払先の個人番号の取得フロー図がありますが、今回解説の内容とほぼ同じですので省略します
ようやく事務フロー図の解説がおわりました。次回は、関連書類の紹介をします